〜海と山を 繋ぐ虹の橋〜venues healing works japan

そこは キラキラと おひさまの光差し込む 海の洞窟の中



「ロティ！ 冒険のお話し もっと 聞かせて！」


「うん！ 」


「行く道が 決まったけど 僕、、、 ちょっとだけ怖かった、、、


知らない世界に 飛び込むんだもの


あんなに勇気を 出したのは 初めてだよ！


石が 落ちた方の 細い道を 進んでいくと


岩の穴には 小さな貝さんも 住んで居たし


小さなエビさんも たっくさん 住んでてね


みんなが 歌ってくれたり


道を 教えてくれたり いっぱい 笑ったり、、、、


そしたら 全然こわくなくなったの！ 」




目を輝かせながら ロティは 続けました




「そう！！ 産まれたての 小さな珊瑚たちにも 会えたんだ！


珊瑚の赤ちゃんたち 海のお話に メロディをつけて


歌にして 聴かせてくれた！


海の中の色んなこと いっぱい 聞かせてもらえたよ！」


ロティの 瞳は キラキラ しています





そんなロティを 見ながら、、、



スイスイと 海を 泳いでは


美味しいご飯を 探したり 美しい海の景色を楽しんだり



魚や 亀たちに いたずらをしたり



クジラとお散歩に出かけたり、、、時には



お友達のマナティのチモニー や ジュゴンのロロに 逢いに 遠くの海まで 旅をしたりと、、、



ルーは 泳ぐことに 夢中でした



ルー が 岩や珊瑚に住む 小さな生き物たちと



お話をしたのは ロティとの出逢いが 始めてだったのです





自分では 出来ない探検が 出来る その心と身体



ゆっくりと動く ロティの 小さな小さな体で



ルーには 見えないものが 見えるロティへの


尊敬が 溢れ



深く深く感動していました




「すごいやっ ロティ！


みんなは どんな お話聞かせてくれたの？」



「 小さな珊瑚たちが 最初に教えてくれたのはね


お母さんの身体の中から たくさんの仲間と


みんな 一緒に 産まれて来たってこと！


月夜の日に 海が どんどん満ちて来て、、、


赤ちゃんたちには わかるんだって！


産まれるのは 今だ！！！ って！！ 」




「うわ〜〜 なんて 素敵なんだろう！


神秘的！


珊瑚が 産まれた日の 海って


ほんとにほんと 綺麗だもの」



ルーは 海の中が


珊瑚の可愛いピンクのたまごで 満ちた 美しい ある夜を


思い出していました



うっとりしながら 聞いています





ロティは ニコニコ笑顔で 話しながら、、、


そして 頷きながら


ポロポロ ポロロと 涙の粒を 落としていました




キラキラ光る 美しい雫が 太陽の光で


さらに キラリ と光りました




ルーは ロティの光る涙に 気がづいて


もしかして ロティが なにか 急に 悲しくなってしまったのかと


オロオロしました




「ロティ、、、なにか あったの？ 大丈夫？」


ルーは 鼻先で ルーの ハサミに 優しく 触れました





「ルー ありがとう！ 今日の冒険


僕ね すごく 感動しちゃって


なんだか 嬉しくて 胸が いっぱいなの」



ルーは 優しいロティが 愛おしく感じて


鼻で ロティを すりすり しました




ロティは 少し 照れくさくて ふふふ と 笑いました





「ロティ、、、 君は なんて 心の優しい子なんだ」



ゴディまで もらい泣きをしています




「うふふふふ ゴディさんまで 泣いてる



あれ？？？ もしかして ロティとゴディさん 二人で


涙の唄


歌ってるの？」




「涙のうた？」


ロティ は 初めて聞いた言葉でした



「うん！ 涙の唄だよ


イルカはね 悲しい出来事が あった時や


嬉しいときも くやしいときも


涙の唄を 歌うんだ


一人で こっそり 泣いてたら みんなに 伝わっちゃって


いつか いつのまにか 大合唱だよ！


ふふふ そうやって みんなの お陰で 僕の淋しさ


どっかに全部 吹き飛んでくんだ


みんなで 泣いて みんなで その気持ちを分けるの


そしたらさ 楽に なるでしょ？


嬉しい時はね 幸せの音が 海の中に 響いて


いっぱいになっていくんだよ


嬉しいときの 涙の唄は 海の中の どこまでも どこまでも


遠くの遠くまで 届くんだって！！！ 」




ロティは 目をまんまるにして 驚きました


「〜〜！！！涙の唄 すごいや！」





「僕ら イルカはね 世界中の イルカ


みんな 仲間


家族なんだ！！！


みんなが 同じお母さんから 生まれた訳じゃないけど


本当に家族なんだよ


その なんていうか


沢山の仲間とのハーモニー ！


そう！ どんなお友達でも 心通えば


お友達が いつしか 家族に なる事もあるんだよ！」


ルーは 誇らしげに 言いました




「ええ〜〜？？？ お友達が 家族に〜〜？どうして？」


ロティは 不思議そうです



「うん！ 家族になるんだ！


お友達と 思い出が 集まって


一緒に過ごした時間も いっぱい


いっぱいになって


すごく 大切になって 愛おしくなる


そしたらね もう 家族だよ


愛が 増えて 家族になる


だから ロティ 君は 僕の家族なんだよ！！！」



「ルー、、、！」



ロティは 溢れる嬉し涙で 溺れてしまいそうです



「じゃあ 僕 これからは ルーと一緒に いろんなとこへ 行って


お友達も家族もいっぱいにしたい！ 」


ロティが 胸を張って 宣言しました




「ロティ また １つ 夢が 増えたようだね」


ゴディまで とっても 誇らしげです


「うん！！！ゴディさん！ 僕 嬉しい！ワクワクするよ」





ひとまわり 大きく 成長した ロティ


夢も ひとまわり 大きく なりました








星になったイルカのルー 第11話

memorial story dedicated to ken